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2024年8月30日

コラムVol.14『暑い夏を乗り切るための対策を学ぼう!』

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今年は7月からすでに酷暑と感じるような日々が続いています。近年は残暑も長く、暑い夏を乗り切る対策が必須です。今回はそんな夏を乗り切るための対策を学んでいきましょう。

水分補給のイメージ画像

■熱中症になりやすい日はいつ?

暑い夏を乗りきると聞いて、まず思いつくのは熱中症予防かと思います。
そもそも熱中症とはどんなものか、熱中症になりやすい日はいつなのか、を学んでいきましょう。
【熱中症と熱中症警戒アラート】
熱中症とは、気温や湿度が高いなかで体温調節がうまくいかず、頭痛やめまい、だるさなどの症状が起きることをいいます。熱中症と聞くと気温が非常に高い日になるものというイメージがありますが、気温だけでなく湿度も注意する必要がある、ということです。
気温だけではなく湿度にも注目したい、そんなときに活躍するのが「熱中症警戒アラート(熱中症警戒情報)」です。
最近、テレビやニュースサイト上などで熱中症警戒アラートという文字を見かける機会が多くなってきたと思います。このアラートは2021年より全国で運用が開始され、毎年4月末から10月末ごろまでを対象に発表されています。
参照:気象庁丨報道発表資料 「熱中症警戒アラート」の全国での運用開始について
熱中症警戒アラートは、暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)(以後、暑さ指数(WGBT)と表記)という指標をもとに発表されます。
暑さ指数(WBGT)は熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案されました。
算出には気温に加えて、湿度、そして日射・輻射(ふくしゃ)などの周辺の熱環境も取り入れられています。ちなみに輻射熱とは、日射しを浴びたときに受ける熱や地面、建物、人体などから出ている熱を指します。たとえば同じ温度・湿度の環境であっても、建物や人の密度が高いところとそうでないところでは、熱中症のなりやすさに違いが出てくるということです。
熱中症警戒アラートは、翌日・当日の暑さ指数(WBGT)が日最高で33以上になると予測された場合に発表されます。しかし、暑さ指数(WBGT)が28以上になると熱中症患者が著しく増加するといわれています。つまり、このアラートが出ていないときでも熱中症のリスクは十分にあるということです。
参照:環境省丨熱中症予防情報サイト

■熱中症予防には「手のひら」を冷やす?

ただ、夏場でもアウトドアでのレジャーや運動を楽しみたいときもきっとあるはず。そこで、外出や運動の際に体を効率的に冷やす方法を学んでいきましょう。
最近、熱中症予防に手のひらを冷やすというアイデアが徐々に浸透しつつあります。これは一体、どんなものなのでしょうか。
【体温調節を担う血管:AVA】
このアイデアには手のひらを走るAVAという血管が関係しています。AVA(動静脈吻合)は体温調節を担う血管であり、手のひらのほか、足裏や頬などに多く存在しています。
AVAを流れる血液の量は毛細血管と比較して1万倍ほどあります。つまり手のひらを冷やすことで効率的に血液の温度を下げられ、その血液が循環すれば深部体温が下がるということです。
ただ冷やすと言っても氷などキンキンに冷えたものでは、血管が収縮してしまう可能性があります。冷えたペットボトルなどを用いて、活動前に5~10分、活動後には25~30分冷却することが有効とのことです。
参照:京都先端科学大学(KUAS)丨本学では真夏の熱中症から学生たちを守る「手のひら冷却」を導入しています

■クーラーによる冷え性は誰でもなりうる

夏場はオフィスや店舗、電車や車のなかなどで快適な温度を保つためにクーラーがついていますが、このクーラーが体調不良の原因となることもあります。
皆さんのなかでクーラーの下に長時間いたことで、普段よりも頭痛や肩こりなどに悩まされた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これはクーラーの冷えによるもので、冷房病とも呼ばれています。冷え性と聞くと、女性がなりやすいというイメージがありますが、実際には男性やお子さんでもなる可能性があります。
【冷房病の対策には温度の調整が重要】
まずできることは、寒いと感じたら調整をすることです。たとえばクーラーの設定温度を上げることや、直接冷気が当たらないように風向を変えることなどが考えられます。
ただし多くの方がいらっしゃる場所では、全館空調などで温度が自由に変えられない場合もありますよね。その場合には腹巻きやレッグウォーマーなどで冷えを防ぐことも大切です。近年では、通気性に優れた夏用の腹巻きやレッグウォーマーなどもあります。薄手のものであれば洋服にもひびきにくく、こっそり着用していても気づかれにくいというメリットもあります。
また他にも、体を冷やさない食事や運動、入浴も大切です。
夏場だからといって冷たいものばかり摂ったり、入浴ではなくシャワーで済ませたりするのではなく、自身の冷えに気づいて・労ることが大切であるといえます。
参照:オムロン ヘルスケア丨夏の体調管理は「冷房病対策」から

夏に不足しがちな栄養素:ビタミンB1、ビタミンC、たんぱく質

暑い日が続くと胃腸が弱ってしまい、食欲が低下することもあります。そこで、夏に不足しがちな栄養素を学び、夏バテを防いで体調不良を予防していきましょう。
【プラス1品で栄養不足を解消!】
夏に不足しがちな栄養素としては「ビタミンB1」「ビタミンC」「たんぱく質」が挙げられます。
まずビタミンB1は疲労物質を分解してくれるため、疲労回復に欠かせません。またビタミンCはストレスに抵抗してくれるホルモンを生成してくれます。さらにたんぱく質は、筋肉をはじめ体をつくる栄養素です。
これらの栄養素は肉や魚、卵や果物をはじめ、身近な食材にも多く含まれています。たとえばそうめんなどあっさりとした食事しか摂れない場合にも、小鉢を1品増やしたり、生で食べられる果物をデザートとしてつけてみたりすると効果的です。
参照:NHK 夏の体調トラブル 一挙解決!「のりきれ!夏の食事術」

■おわりに

今回は暑い夏を乗り切るための対策を紹介してきました。
対策は年々変化しています。これまで持っていた知識を更新しながら、自分に合ったものを探していきましょう!
ライフハックライター 依田彩那(中小企業診断士)